最初から期待はしていなかった
この映画、ロードオブザリングと名打たなければロードオブザリングとわからないくらい要素がなかった。
確かにロードオブザリングならではの場面や演出はあったが、俺的には?のシーンやセリフの連続で思わずなんじゃこりゃ?と吹き出して頭を抱えてしまった。
吹き替え版を見たのがいけなかったのか、やはり本家の足元にも及ばないのは観る前から分かってはいたものの、ロードオブザリングファンの俺は今作を観に行かないという選択肢も選ぶ事ができず、行くも地獄行かぬも地獄状態で映画館に足を運んだ。
映画の価値で言うと200円くらいだと思う。
家族と家族の仇撃ちバトル映画
本当にロードオブザリングが好きな人が作ったのかが、終始疑問だった。
戦いだっつってんのに主人公の女の子の髪はいくら戦ってっも全く乱れず結われているし、後半戦、ロードオブザリングお馴染みの場所で、追い詰められて籠城しているだけで、敵が目の前で櫓(やぐら)を作っているのも放置して一緒に完成を待っているし、
合戦感も人数が少なくて30対30くらいの小規模感だった。(本家は本当に肩がぶつかり合っちゃうくらいびっしり描写だから、余計にスカスカ感が目立った)
ロードオブザリングの良さって、圧倒的なスケール感と男らしさ、繊細な人物描写と丁寧に描かれる背景なんじゃないのか?
やはりアニメではあの泥くささを描くのは無理だったようだ。
流石にあの音楽を流されてしまうと上がる
定番のあの音楽を映画館の大きな音で聴くとやはりカッコ良くて上がった。
もうあの曲を目的に聴きに行くだけと割り切ってロードオブザリングファンは映画館に行っても良いだろう。
ただその曲をそこで使う?って疑問を感じたのも事実。
まぁなんというか、全体を通してもっとロードオブザリング好きな監督に作ってほしかったのが正直な感想だ。(ロードオブザリングって映画知ってんの?レベルだと思う)
やはり邦画と国内のアニメ映画は、個人的にもう限界が来ている気がする。
謎描写・謎演出の不思議(ちょっとネタバレ)
まず、2匹のオオワシ?に対して一つの肉。マジで謎。喧嘩になる。冒頭からいきなり疑問を残さないでほしい。しかもストーリーとはあまり関係のないシーンで。二羽いんだから、肉も二個だろ普通。
そして、いきなり出てきた王様が強すぎる。殴れば一撃で人を◯してしまう。恐ろしすぎる。あれも指輪の力なのだろうか?そんな一撃必殺キャラは本家にもいなかった。
あのウルクハイですら、もう少し人間味があった気がする。
そして、大型象と大型頭小島タコの戦いというか、タコの圧勝。いや、本家で2匹ともかなりのインパクトキャラだぜ。そこをぶつけるまでは良いけど、呆気なさすぎるだろ。タコの不気味さどこ行ったよ。下手したらドラえもんの映画に出てくるキャラぐらい綺麗だったぞ。
あと主人公の女の子(女性)が女すぎる。まぁなんというか、その、体つきにしても「女性として魅力的な女性」を描かなくても良いんじゃないのかい?ロードオブザリングの作風として、そこじゃないんよ。アマプラでやっている「力の指輪」のガラドリエル様くらいで良いんよ、あのラインの女性キャラじゃないとさ、なんか、こう、そうゆうことだ。(感じ取ってほしい)
最後に、ロードオブザリングといえば、「マジでやばいもう終わりだ」って時に味方の大軍が助けに来てくれる神演出もあるっちゃある。
ただ、マジでしょぼかった。本家「王の帰還」であの演出をくらった敵軍(オーク達)ぐらい俺から溜め息が出た。
まとめ
こうレビューをしてみると、ロードオブザリングが好きだからこそのレビューになってしまうのは、作品愛がゆえに仕方がないこと。
だからと言って、ロードオブザリングのファンとしては、映画館に見に行かないという選択肢はないはず。
あの壮大な音楽を聴きに行くだけでも、価値があると割り切っていくしかない。
そして、アマプラで見れる「力の指輪」と「ロードオブザリング」をもう一度見るためのきっかけになれば良いんじゃなかと思う事にする。